11・9 アメリカ大統領選挙結果。クリントン敗因の一つ。反トランプ票割れ。【時事問題②】

大統領選挙が終わった。

長い長い道のりだったけど、まさかの最悪の結果になるとはぼくは思わなかった。

 

今だれもが

「なぜクリントンが負けた?なぜトランプが勝った?」

と聞いてるいるところだろう。

 

もちろんこの質問等の答えは複数ある。

 

その中の一つ。

 

反トランプ票割れについて話していきたい。

その前に注意点を二つ。
かなりアーギュメント自体が安直な前提に基づいて話を進めるけど、どちらにしろ3rdパーティの存在、そしてその影響力、そして今回の結果について話すことには変わらないと思う。
あと、electoral voteという用語を出すけど、その簡単な説明は最後にしてます。わからない人はそれをちょっと見てみる、もしくはネットで。
まあ暇だったら見てちょ。

 

 

まずやっぱりこの選挙でも3rdパーティーの影響が出たなっていうのが一番印象に残る。

今から書くことは昔から、特に2000年の選挙の時に、注目されてきた3rdパーティとその影響。

 

 

もちろんなぜここまでトランプに支持がいったかっていうのはいろんな理由があるが、単純に投票の結果をみてある程度


「反トランプ票が割れた」


っていうところもあると思う。

 

 

アメリカは基本的にRepublicanとDemocratの二大政党制だが、実はクリントンとトランプ以外にJill SteinとGary Johnsonが大統領立候補していた。

これはいつものことで、大統領選はある条件を達していれば(年齢や国籍、生まれなどなど)本選から立候補できる。

もちろん二大政党以外から立候補者がいることは全く問題ない。
見方によれば、二大政党どちらにも賛同できない人のためにオプションを増やしている。

まあもちろんいいところもあれば悪いところも。
二大政党の大統領候補は1年以上もかけてそれぞれの政党に所属している国民に支持を得て候補になっている。
それと違って、3rdパーティはこのプロセスを踏まなくても大統領選に直接立候補できる。
同時に3rdパーティの存在によって、票が割れたり、一人の候補が州で過半数を取っていないのに全部のelectoral voteを得ることもある。

今回はこの二つ目に集中しようかと。

ここで見たいのがこの3rdパーティvoteが今回の選挙でどのような影響を与えたか
3rdパーティに投票した人が全員反トランプと考えるのは安直すぎるのはわかってるけど、話を簡単にするためにそう仮定してみて投票結果みたらやっぱりおもしろいことが。

注)まだ全ての票が数えられてない段階で見てるので、実際全ての票が数えられたら同じことが言えるかはわからない。ただそれでも3rdパーティが少なくとも大きな影響を与える力があるっていうことには変わらない。
投票結果の更新時間は画像に乗っているのでそれを見てください。今後投票数と変わってくるので。

 


見た州の結果は画像にある四つの州。
ペンシルバニア (20electoral votes)
ウイスコンシン (10)
フロリダ    (29)
アリゾナ    (11)


全部で70のelectoral votesが3rdパーティの存在によって大きな影響を受けた。
じゃあ安直な考えで3rdパーティの票を全部クリントンにいったとしよう。まあいわゆる反トランプ票として。

 


その結果
ペンシルバニア州(20electoral vote)
トランプ  2,911,986票 (48.8%)
クリントン 2,844,084票 (47.7%)
反トランプ 3,035,682票 (50.9%)
ウイスコンシン州(10)
トランプ  1,404,376票 (47.9%)
クリントン 1,377,588票 (46.9%)
反トランプ 1,514,578票 (51.6%)
フロリダ州(29)
トランプ  4,591,156票 (49.1%)
クリントン 4,462,338票 (47.7%)
反トランプ 4,730,814票 (50.6%)
アリゾナ州(11)
トランプ  931,561票 (49.8%)
クリントン 846,685票 (45.2%)
反トランプ 939,837票 (50.2%)

 


ちなみに、大統領選は実は直接的な民主主義ではない。
実はかなり間接的なプロセス。
国民は実は大統領に投票をしているのではなく、国民の意見を代表して大統領に投票をしてくれる代表を選んでいる。
その代表者の票がelectoral vote。
でこのelectoral voteが一番多い候補者が大統領になる。
かなりやかましいシステムだけど、まあ大体基本的にこの代表者たちは州の国民が一番多く選んだ候補者に票を入れる。例外はあるけど。


とりあえずelectoral voteは置いといて。

 


この結果を見る限り、一番面白いのが、この四つの州で50%以上の人が「トランプに票をいれていないこと」。
そうこの四つの州でトランプはマジョリティー、過半数を得ていない。
逆にいうとマジョリティの票が割れた。
なぜ割れたとか、そういうのはここで意見をいうつもりはないけど、やっぱり民主主義の形、やりかたによっていろいろ変わってくるんだなって思った今です。